Feudi Barone Spitaleri – Castello Solicchiata

フェウディ・バローネ・スピタレーリ

ITALIA / Sicilia / Etna – イタリア / シチリア / エトナ

イタリアで初めて国際品種の葡萄を使って、ボルドースタイル、ブルゴーニュスタイルのワインを造った歴史的なワイナリー。そう言うとワインに詳しい人は「いやいや、そんなわけないだろう」と言うだろう。しかし、諸説あるものの、調査をすると、どうやらこの話は信憑性が高く、この「フェウディ・バローネ・スピタレーリ(カステッロ・ソリッキアータ)」がイタリアで初めてカベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン、ピノ・ノワールなどの国際品種の葡萄を使用し、ボルドーブレンド、そしてブルゴーニュスタイルのワインを造ったことは事実のようだ。トスカーナの有名なスーパータスカンと呼ばれるワインが登場するよりも前の話である。

1855年、当時の当主であるフェリーチェ・スピタレリ・ディ・ムグリア男爵が、エトナ山南西斜面の標高800~1000メートルにある太古の溶岩の上に作られた段丘に、フランスから持ち帰ったカベルネ・フランとメルロー、そしてカベルネ・ソーヴィニヨンの葡萄の芽を植えた。これがこのワイナリー、そしてイタリアのボルドーブレンドワインの誕生となった。

1858年にはピノ・ノワールを植えた。イタリア初のピノ・ノワールを使ったワインの誕生だ。1866年には男爵がピノ・ノワールとネレッロ・マスカレーゼをベースとしてその処方を体系化した「エトナ・ロッソ」が初めて瓶詰めされ、その後、エトナではネレッロ・マスカレーゼを使用したワインが広まることとなる。今日のエトナ・ロッソの起源である。

1875年にはワインの生産拡大に伴って、ワイン醸造のための城として「ソリッキアータ城」が建設された。イタリアで初めて建てられた、そして唯一の「ワイン城」と考えられている。
さらには、イタリア王国のワイン醸造の発展のために、イタリアで唯一ワイナリーに王家の紋章を掲げることができる特権を得て、イタリア王室のワインを公式に供給した初めてのワイナリーとなった。

1888年のロンドンの展示会で最初の賞を受賞し、1889年のパレルモ、1890年のウィーン、1892年のベルリン、1893年のブリュッセルで大栄誉証書と金賞を受賞。現在でも、「フェウディ・バローネ・スピタレーリ(カステッロ・ソリッキアータ)」は、イタリア国内および国際的なワイン醸造コンテストにおいて、世界で最も多くの賞を受賞しているワイナリーの一つであり、15枚のグランドゴールドメダルディプロマ、イタリア国王からのグランドディプロマ、農工商省からのグランドゴールドメダル2枚、ファーストオナーディプロマ9枚、ゴールドメダル35枚、シルバーカップ9枚の記録を保持している。

まるでおとぎ話のような、このワイナリーの歴史とストーリーを聞けば誰もが驚くに違いない。しかし、驚くべきことに、この事実とこのワイナリーを知る人はまだあまりいない。
何故ならば、このワイナリーは近年は外部との接触をほとんど断っていたためだ。

そんなワイナリーを知ることができたあなたは幸運と言えるだろう。

150年以上前に植えられたフランスの葡萄から始まったストーリー。その時に植えられた葡萄の木の一部は、フィロキセラの影響を受けず、今もワイン造りに使用されている。

Feudi Barone Spitaleriのワイン一覧

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